9
キンパプが今、世界のフードトレンドを席巻している。 アメリカの大手スーパーマーケットチェーン「トレーダージョーズ」で発売された冷凍キンパプが２週間で完売する記録を打ち立てたのに続き、Netflixアニメ映画『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』 の主人公ルミがキンパプを１本丸ごと食べるシーンが話題になり、ファンの間で「キンパプチャレンジ」ブームが巻き起こったのだ。 190か国で公開された Netflixドキュメンタリー「K for Kimbap 」は、キンパプの人気が一時的な現象ではないことをはっきりと示している。
世界を魅了したキンパプの魅力は、複雑なレシピやキンパプを巻く華やかな技にあるのではない。 ご飯、野菜、卵焼き、肉など様々な材料が一枚の海苔の中で織りなす絶妙なハーモニーが最大の魅力。 韓国人にとって子どもの頃を思い出す懐かしい味、手作りの味を求めて多彩なグルメが共存する仁川に行ってみよう。 斬新なアイデアで新しい味の歴史を刻むキンパプの店が路地ごとに隠れている。
静かな住宅街の路地にある小さな軽食店だが、裏メニューの「キムチチヂミキンパプ」が口コミで広まった。注文すると、すぐに店主が焼いたキムチチヂミを丸ごとキンパプの中に入れる。 チヂミの香ばしい風味がご飯に染み込み、ピリッとしたキムチの辛さが脂っこさを消してくれる。
珍しいメニューなので、2本注文して1本は温かいうちに店で食べ、もう1本はテイクアウトするのがおすすめ。冷めたチヂミはもっちりした食感で、もっと美味しくなると店主が教えてくれた。
青海(チョンヘ)キンパプは30年以上同じ場所で営業を続けており、仁川市民の思い出が詰まったローカル店。 年中無休で24時間営業しているので、いつ訪れても手軽に温かい食事が楽しめる。 深夜でも明かりが消えず、旅行者にとっては心強い夜食スポットとして愛されている。
看板メニューの卵巻きキンパプは、朝鮮時代の王様も食べた江華島米のご飯を使用。 海苔の上にツヤツヤしたご飯を広げてたくあん、カニカマ、ほうれん草など新鮮な具材をのせたら巻いて形を整え、さらに薄い卵焼きで巻くと、柔らかく豊かな味わいに仕上がる。 サービスで付いてくるさっぱりしたおでん汁がキンパプの香ばしい風味を一層引き立てる。
一度食べると何度も思い出して食べたくなる「センガンナヌン(思い出す)キンパプ」の秘訣は、「きゅうりの漬物」にある。 きゅうりの薄切りを特製のタレで和え、シャキシャキとした歯ごたえが楽しめる。 塩辛くも甘くもない絶妙な味付けが、他の材料とマッチしてさっぱりとした印象。 ツナキンパプ、スパムキンパプ、激辛唐辛子とじゃこのキンパプなど、すべてのキンパプメニューにこのきゅうりの漬物が入っているので、好みで選んで食べられる。
ご飯より具材の方が多い今風のキンパプで、栄養バランスの取れた食事としても申し分ない。 テイクアウトのみ可能で、人気が高く早めに材料が切れてしまうこともあるので、事前の電話予約が必須だ。
名前の通り「腕(パルトゥク)ほどもある太さ」のキンパプに初めは驚くが、一口食べると意外にもあっさりした味に感心させられる。 薄く広げたご飯の上に新鮮な野菜の千切りをたっぷりのせ、ふわふわの卵焼きを2本加えて豊かな食感を出している。 材料が全体的に軽くて柔らかいので、大きさの割にパクパク食べられる。
味が薄めなので、辛いスンドゥブチゲかラーメン入りトッポッキと一緒に食べると相性抜群。 他の人気メニューとしては、ツイストドーナツやソトクソトクといった韓国のおやつもあるので、キンパプ1本では物足りないという人は、甘いおやつで締めくくろう。
General Tourism Inquiries
ITOUR SNS
