個性豊かな島が集まっている「島の宝庫」仁川。その中に小さな楽園がある。 引き潮の時だけ姿を現す神秘的な砂の島(プルドゥン)、島とハート型ビーチが見える負児山からの眺め、気前の良いペンションのオーナーが用意してくれる6回の豪華な島料理、海を赤く染める幻想的な夕焼け。 都市の喧騒を離れて自分だけの安らぎを見つけられる場所、大伊作島ではそれらをすべて満喫できる。
大伊作島への旅は、仁川港沿岸旅客ターミナルから始まる。 黄海の多くの島を結ぶ玄関口であるこの場所は、1日に数十隻の旅客船が活発に出入りしている。 広い待合室は旅への期待に胸を膨らませる人々で賑わい、窓の外では出港を待つ船がずらりと並んでいる。
乗船券売り場や待合室、レストラン、コンビニ、薬局など施設が整っており、快適な2階の顧客ラウンジで出発前に一休みすることもできる。 乗船口を通ってピンクの線をたどって行けば、初めての人でも迷わずに大伊作島行きの船に乗ることができる。
仁川港から大伊作島までは、普通船で約2時間、快速船で約1時間30分かかる。涼しい潮風に当たりながら青い水平線や空を横切るカモメを眺めていると、島に着く前から気分はすっかり旅モード。
[TIP]
- 運航時刻:平日 07:50、08:30、13:10 (週末、夏の休暇シーズン、旧正月・秋夕連休などの繁忙期は増便)
- 乗船には有効な身分証明書が必要です
- 海霧や強風など気象条件により運航中止となる場合があるため、出発前に要確認
- 出港30分前までに乗船手続きを済ませてください。出港10分前に手続きが締め切られます。
大伊作島のシンボルとも言える、波と歳月が作り上げた奇岩怪石「五兄弟岩」。この岩は、大伊作島に3つある村の1つ「クンマウル(大きな村)」に位置している。
船着場からカラフルな虹の道路を歩いていくと、オレンジ色の屋根が集まった「クンマウル」にたどり着く。村から海岸の崖沿いに続く遊歩道を10分ほど歩くと、パノラマの海と五兄弟岩が迎えてくれる。
五兄弟岩には切ない伝説が残されている。親孝行な五兄弟が漁に出た親を待ち続け、ついに岩になったという話だ。五本の指を広げたような岩の凛とした佇まいは、海の向こうを見つめる兄弟たちの姿を思い起こさせる。
負児山(標高159m)は、島全体が見渡せる最高の展望台。道がなだらかなので家族連れや登山初心者でも気軽に登ることができ、風に運ばれてくる潮の香りと鬱蒼とした森が足取りを軽くしてくれる。
頂上に登ると、伊作島一帯の島や港、濃いエメラルドグリーンの海が調和した絶景が目の前に広がる。 特に、大伊作島と小伊作島の白い砂浜が合わさってハート型に見えるビーチには、思わず目を奪われる。干潮のタイミングが合えば、黄金色に輝く砂の島も見ることができる。
山頂付近には狼煙を上げて敵の侵入を知らせた烽燧台と、神仙が天に昇るために渡ったと言い伝えられている赤い吊り橋があり、山の下には病を治して子を授けるとされる三神ハルメ湧き水がある。
あちこちに秘められた伝説が、大伊作島旅行をますます興味深いものにする。
[TIP]
- 山頂付近にはゴツゴツした岩場の道があるので、歩きやすいスニーカーや登山靴の着用推奨
大伊作島の南西には1日2回、3時間ほど姿を現す黄金色の砂の島がある。 これは波と風によって数千年かけて砂が堆積したもので、韓国では最大規模。普段は海の中に沈んでいるが、潮が引くと徐々に姿を現す光景は、神秘的というほかない。
負児山の頂上に登ると、長く伸びた金色の砂の島がはっきりと見える。もっと近くで見たければ、チャグンプラン海水浴場に行ってみよう。手を伸ばせば届きそうなくらい近くで砂の島を観察できる。
運が良ければ、探訪船に乗って直接砂の島に行ってみることもできる。 探訪船が出るのに必要な最低人数は8人で、潮汐や気象条件もうまく合わなければならない。砂の島の魅力を存分に味わうには、裸足で歩いてみよう。 きれいな砂の上に最初の足跡をつけると、不思議な気持ちになる。
「テラスの朝ペンション」は宿泊と食事、貝採り、釣りまで一度に楽しめるオールインワンの宿。 特に「1泊6食」プランが有名で、朝・昼・夜の3食に加えておやつと夜食まであり、1泊するだけで6回も豪華な料理が提供される。
食事ごとに提供されるメイン料理はサムギョプサル、メウンタン、カンジャンケジャン、焼き魚、海鮮カルグクスなど、韓国人のソウルフードと言えるものばかり。 大伊作島近海で獲れたての魚をさばいた刺身と刺身の和え物は、ここでしか味わえない絶品。
船着場でのピックアップはもちろん、歩いて行くには距離がある名所を巡れるように車も無料で貸してくれる。希望すれば貝採りや船釣り体験(有料)も一緒に楽しめる。