
さる5月、東光織物生活文化センターが拠点文化空間として華やかな変身を遂げた。 ここは沁都織物、朝陽紡織とともにかつて江華郡の織物産業を代表する織物工場であった。 その後廃業して長期間放置されていたが、2020年に江華郡が敷地を買い取り、今日のような地域文化空間に生まれ変わった。


さる5月、東光織物生活文化センターが拠点文化空間として華やかな変身を遂げた。 ここは沁都織物、朝陽紡織とともにかつて江華郡の織物産業を代表する織物工場であった。 その後廃業して長期間放置されていたが、2020年に江華郡が敷地を買い取り、今日のような地域文化空間に生まれ変わった。
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東光織物生活文化センターは、静かな住宅街の奥にある。 灰色のレンガでできた建物には窓がたくさんあり、周りはすっきり整っている。 初めて行く人でも建物の外観を見るだけですぐにそれとわかる。
入口を入ったところは小さなロビーになっており、右と左にそれぞれ東光織物ソチャン工場と休憩スペースがある。 2階に上がると、ブックカフェと小さなテラスがある。
最も目立つのは「東光織物ソチャン工場」。 ソチャンは韓国に昔からある天然繊維で、一般的には「綿織物」として知られている。 綿花から紡いだ糸で織った布のことで、布おむつの素材と言えばわかりやすいだろう。
江華は1960~1970年代に織物産業で栄えた地域。 東光織物も江華の復興期を導いた代表的な織物工場である。 しかし、安価な化学繊維の普及とともに伝統的な織物産業は衰退の一途をたどり、東光織物も廃業に追い込まれた。
東光織物ソチャン工場は、そんな昔の江華に触れられる空間。 天井から長く垂れ下がっている綿織物や白いかせ糸、布を作るのに使われていた整経機、検反機、ふた機、ワインダー、脱水機、糊付機などの機械も見ることができる。 あまり見たことがなく名前も聞き慣れないものが多いが、展示物の説明を読みながら見て回ると昔の織物工場の様子を思い浮かべることができる。
かつての織物工場が新しい空間に生まれ変わったのは、今回が初めてではない。 ここより先に朝陽紡織と平和織物がそれぞれカフェとソチャン体験館に生まれ変わっていた。 このように、廃工場がかつて栄えていた時代の思い出とともに次々と新しい文化空間に姿を変えている。
向かいにある休憩スペースは、また違った雰囲気を醸し出している。 写真館で証明写真を撮る時に使われていた椅子と照明があるフォトスポット、江華ソチャン工場の歴史紹介映像を映し出す壁面スクリーンが設けられており、あちこちに椅子もあるので座って休める。
休憩スペースとソチャン工場エリアの間には、こじんまりとした素敵なロビーもある。 長テーブルの前に入口があり、ドアは大きなガラス張りで外がよく見える。 誰でも気軽に立ち寄って休めるように設けられた空間で、地元住民が運営を任されており、町の寄り合い所のような場所として使われている。
2階のブックカフェもくつろげるようになっている。快適な椅子とテーブルがあちこちにあり、壁際の本棚には本がぎっしり並んでいる。 本を読まずにしばらく座って休んでもいい。 向かいのドアを開けて出ると屋外テラスになっており、椅子とテーブルがあるので外の空気を吸いながらゆったりとくつろげる。
東光織物生活文化センターは規模がさほど大きくない。 「町の寄り合い所」と言ったほうがしっくりくるほどこじんまりしている。 しかし、これまでに見たこともなかった昔の織物工場を直接見ることができるので、とても興味深い。その上、すべての空間が無料で開放されているので、これからも地域の文化拠点としてはもちろん、江華の新たなニュートロ(NewとRetroを組み合わせた造語)スポットとして注目を集めそうである。