仁川の中区にあった大仏ホテルは、韓国初の西洋式のホテルでした。ソウルの中区貞洞にあった孫澤ホテルよりも14年早い1888年に開館しました。青い瞳の西洋人たちが滞在していた場所なので、当然のことながら西洋料理が提供されていました。もちろんコーヒーも。仁川の中区に有名なコーヒーショップが多いのには、それだけの理由があったのです。
Pot-R
開港場通りに古くからあるPot-Rは、1890年初頭に建てられた建物です。2011年にこの建物を買い取ったカフェのオーナーが大々的なリノベーションを行い、翌年にカフェをオープンしました。独立直前まで荷役会社の事務所兼宿舎として使用されていたこの建物は、その歴史的な価値が認められて登録文化財に指定されています。3階建ての建物の2~3階は、今でも畳が敷かれた昔の姿をとどめています。建物の歴史的な価値ほどに、Pot-Rを有名にした立役者は韓国産のあずきを使った自家製の小豆粥と小豆入りカキ氷です。口の中で雪のように溶ける長崎カステラの味も絶品です。
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住所
仁川広域市中区シンポロ27番ギル96-2
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電話番号
032-777-8686
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営業時間
10:30~21:30、月曜日休業
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代表メニュー
小豆入りカキ氷 8,000ウォン、小豆粥 8,000ウォン、アメリカーノ+カステラ1切れ 6,000ウォン
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ホームページ
www.pot-r.com
BrownHands開港路
BrownHands開港路は、1960年代末から2002年まで病院として使われていた建物を丸ごとリノベーションしてカフェに生まれ変わったスペースです。壁、天井、床は昔のものをそのまま生かしつつ、おしゃれなテーブルとイスを配置し、あちこちにかわいい鉢植えを置いてニューレトロな感性を打ち出しています。おかげで4階建てのカフェは、似ているようで全く異なる印象のスペースに生まれ変わりました。古いキャビネットや待合室にあった椅子など、何気なく置かれている昔の家具も印象的です。1階のカウンターのそばには、「李耳鼻咽喉科病院」という文字がはっきりと残る以前の病院の看板が残っています。香り豊かなアメリカーノとアイスクリームをのせたクロッフルは、BrownHands開港路の看板メニューです。
- 住所仁川広域市中区開港路73-1
- 電話番号032-777-7506
- 営業時間12:00~21:30
- 代表メニューアメリカーノ 4,800ウォン、エスプレッソ 4,800ウォン、クロッフル 11,000ウォン
THE OPENING PORT
THE OPENING PORTは、田舎のおばあちゃんの家のように趣のある韓屋造りのカフェです。古い木の門と小さなお庭が、幼い頃に遊びに行ったおばあちゃんの家のようです。1970~80年代の風景をとどめる町の一角にあり、途中の路地も風情があります。THE OPENING PORTは、小さな中庭をコの字型の住宅が取り囲む構造になっています。中庭に面する壁の一部はガラス張りになっていて、実際よりもずっと広々と見えます。垂木と大梁がむき出しになった高い天井も魅力です。塀の向こうに町の風景が見えるガラス窓のそばのテーブルは、THE OPENING PORTを「SNSスター」にしたとっておきの写真が撮れるスポット。おばあちゃんが市場のパン屋さんで買ってくれたあの味を思い出す昔風カステラは、見ているだけでも心温まるTHE OPENING PORTの代表メニューです。
- 住所仁川広域市中区タプドンロ12番ギル6-6
- 営業時間11:30~21:00
- 代表メニューアメリカーノ 4,800ウォン、エスプレッソ 4,500ウォン、昔風カステラ 4,800ウォン
サリジェ
サリジェは、お茶と音楽を楽しみながらひと休みできるカフェで、読書会や人文学の講義が行われる文化スペースでもあります。1930年に建てられたこの建物は、京畿北部地方の典型的なロの字型の韓屋造りで、2013年に大々的なリノベーションを経て現在の姿に生まれ変わりました。90年あまりの歴史を誇るカフェは、貴重なレコードや古本、オルガン、蓄音機などレトロな感性を刺激する品物でいっぱいです。カフェに変身する前は医療機器のお店で、その18年の痕跡もカフェの1階に残っています。サリジェでは、エスプレッソマシンの代わりにモカポットで抽出したコーヒーのみを扱っています。香ばしくて食事代わりにもなるカフェ・ミスッカルも人気のメニューです。
- 住所 仁川広域市中区開港路89-1
- 電話番号032-772-0470
- 営業時間11:00~21:00、月曜日休業
- 代表メニューアメリカーノ 4,000ウォン、エスプレッソ 4,000ウォン、カフェ・ミスッカル 6,000ウォン、カフェ・ボンボン 5,000ウォン